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年金の本当のおはなし
「産休期間中の保険料免除について」について
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労働基準法では、妊産婦さんに対して産前42日(6週間)産後56日(8週間)の間、基本的に働かせる事を禁じています。そのため、一般的にはその間は休業される事となります。この休業中はお給料がない会社も少なくありません(お給料を支払う義務はありません)。にもかかわらず、現行の制度では社会保険料を支払わなければならないことになっています。実際の状況としては、毎月保険料を会社へ支払う場合と、後日纏めて会社へ支払うか給与から天引きされる場合があると思います。
一方で、産前産後休暇終了後の育児休暇については、法的には働かせる事を禁じるような規定はありませんが、社会保険料については全額免除(会社負担分も含めて)となっています。
正直なところ、なぜこのようなチグハグな事態になったのかは不明です。厚生労働省として育児休暇の普及に力を入れていたということと関連があるかもしれません。あるいは最大3年となる育児休暇に比べ産前産後休暇は短期間であるからかもしれません。しかし、必ず休まなければならない産前産後休暇をこそ保険料免除とするべきであると考える方は少なくないと思われます。

この件は、そのような要請があったための改正です。
この資料では、産前産後休暇期間中で実際に休んだ期間については保険料を免除するとなっています。図から類推する限りでは全額免除のようですが、そのような文言はありませんので少し不透明さが残ります。特に会社負担分をどのようにするのかによっては、産前産後休暇を取得しにくくさせかねませんので、明確にしていただきたいところです。
また、社会保険料は、月末に在籍をしていればその月は在籍となり、月末に不在であれば不在となるのですが、産前産後休暇の場合、月の殆どを休んでいても週数の関係で月末には産後休暇が終了している可能性があります。その後継続して育児休暇を取っている場合は比較的問題が低いのでしょうが、こういう場合の扱いをどうするのか?も明確にしていただきたいところです。

尚、この取り扱いについては、法律として施行される日から適用とされます。それまでに産前産後休暇を取得していたとしても、保険料免除の対象とはなりませんので御注意下さい。これは年金制度だけでなく、どのような法律改正の場合も同じ扱いです。このことによって年金制度そのものをネガティブに捉えるのは正しくありません。冷静に判断いたしましょう。


(2012.2.11)




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